セミナーのご案内

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2004年度理論コロキュウム/Theoretical Seminor for fiscal 2004

Title 回転磁場下の液晶におけるパターン形成
Lecturer 日高芳樹氏(九州大学大学院工学研究院 応用物理学講座)
Date 2月8日(火)午後4時半
Room 大阪市立大学工学部B棟4階B401会議室
Abstract 液晶は棒状の有機分子が一方向に配向した物質で,配向に平行な方向と垂直な方向で物性値が異なる「異方性」を有する.磁化率の異方性により,配向方向に垂直に磁場を印加すると分子が傾くが,その方向が磁場に対して平行な状態と反平行な状態ではエネルギーが等しいため,平行の領域と反平行の領域を隔てる 「wall」と 呼ばれる界面が現れる.wallは特異領域であるが,磁性体物理学との アナロジーか ら,その微細構造によってIsing wallと Bloch wallに区別するこ とができる.さらに印加磁場をゆっくりと回転させると,液晶分子は磁場に同期 して回転(みそすり運動)する.このとき,Ising wallは静止したままである が,Bloch wallは伝搬し,結果として運動するwallがspiralやtargetなどのパ ターンを形成する.回転磁場下の液晶は非平衡開放系であり,また結合(強制)振 動子系とみなせるので,Bloch wallのつくるパターンは非線形化学反応系にみら れる振動位相パターンと同様の物理的背景をもつ現象であると言える.今回はさ らに,分子の傾き角を周期的に変動させる電場摂動を付加した場合のパターンの 変化も紹介する.

Title 液晶ゲルの膨潤ダイナミックスと人工筋肉
Lecturer 甲斐昌一先生(九州大学大学院工学研究院教授)
Date 12月28日(火)午後4時
Room 大阪市立大学工学部B棟4階B401会議室
Abstract 液晶エラストマーは異方性のゴム状物質である。この物質を低分子の液晶の中 に浸潤すると低分子液晶を吸収して膨潤し液晶ゲルとなる。液晶ゲルの膨潤は、 内外の化学ポテンシャル差に起因して起こるが、低分子液晶の相転移に伴って その化学ポテンシャル差が変化し、相転移点で温度とともに低分子液晶を排出し 膨潤体積を急激に変化させる。低分子液晶を排出した液晶ゲルは通常のゴム状 の性質を示す。その一方、このような膨潤した液晶ゲルでは、二つの特徴的な振る 舞いが生まれる。

(1)弱い電界に容易に応答してゲルの体積変化が生じ、ゲルが伸縮する。
(2)相転移が複雑になり、エラストマー、低分子液晶として各々別々に求めた熱相図とは異なった相転移が観測される。

(1)は低分子液晶の配向変化に誘導されたネットワークの液晶分子鎖の配向変 化に伴うネットワーク変形による体積変化で、これは高速で変化し人工筋肉として の応用が期待される。このような弱い電界での高速かつ大きな収縮は、本研究で 初めて見いだされた。(2)に見られる相転移の複雑さについてはどのような相が 生まれているのか現時点ではよく分かっていない。本講演では、これらの現象に ついての最近の我々の実験的結果を紹介する。


Title Energy Diffusion and Dissipation
Lecturer Prof. Michael Wilkinson
(Department of Applied Mathematics,The Open University, England)
Date 11月26日(金)午後4時30分
Room 大阪市立大学工学部B棟4階B401会議室
Abstract When a quantum system is subjected to a time dependent perturbation, the energy distribution of a state spreads diffusively. In systems of independent fermions this effect is associated with energy dissipation, the diffusion coefficient is proportional to the square of the rate of change of the Hamiltonian, and this is equivalent to Ohmic dissipation. In some systems energy diffusion is suppressed, relative to the value predicted by classical theories of dissipation, due to rapid fluctuations of matrix elements of the evolution operator. Here this effect is termed the \lq fluctuation anomaly. This talk describes a new approach to calculating the energy diffusion constant, resulting in a clearer picture of the circumstances under which the fluctuation anomaly is present.


Title Path Coalescence and Caustics in Turbulent Aerosols
Lecturer Prof. Michael Wilkinson 
(Department of Applied Mathematics,The Open University, England)
Date 11月19日(金)午後4時30分
Room 大阪市立大学工学部B棟4階B401会議室
Abstract In compressible flows the trajectories of small particles suspended in a turbulent fluid can coalesce, leading to aggregation of particles. Even when path coalescence does not occur, networks of caustics can develop in the distribution of particles. These can also facilitate coagulation of particles by bringing them into close proximity. The long-time morphology of these caustic patterns depends upon the Lyapunov exponents of the suspended particles, as well as the rate at which particles encounter caustics. These quantities are determined from statistics of the flow via a system of Langevin equations.


Title 非線形電気伝導率の経路積分表示と量子ウォーク
Lecturer 岡 隆史(東京大学大学院理学系研究科)
Date 11月9日(火)午後4時
Room 大阪市立大学工学部B棟4階B401会議室
Abstract 電子=正孔対が量子トンネル効果で生成される強電場中の絶縁体の破壊現象について理論的に考察する。通常用いられる電気伝導の線形応答理論とその拡張版では電気伝導度は電場のベキ展開として得られる。しかし、量子トンネル現象は電場の非摂動効果であり、絶縁破壊現象を理解するためには(非)線形応答理論の拡張が必要である。我々は有限電場中のdc電気伝導率が有効作用によって記述できることを見いだした。有効作用はdriveされた量子系の時間発展に伴う遷移振幅 (fidelity amplitude)を用いて定義できる。エネルギー空間における準位間の遷移を考察すると、遷移振幅の計算は一種の量子論的な"確率"モデルと見なすことが可能である。特にLandau-Zener遷移に注目するとこれは量子ウォークモデルになる[1]。講演では動的局在現象など量子カオスでよく知られた現象がどのように強相関電子系の伝導に見られるかについて説明する。また、最近取り組んでいる時間依存DMRGを用いた電場中のHubbardモデルの計算も紹介したい。
[1]T. Oka, N. Konno, R. Arita, H. Aoki, quant-ph/0407013


Title エンタングルメントと伏見関数
Lecturer 杉田歩氏(京大基礎物理学研究所)
Date 10月8日(金)午後4時30分
Room 大阪市立大学工学部B棟4階B401会議室
Abstract 「量子絡み合い」とも訳されるエンタングルメントは、古典物理には存在しない量子力学独特の奇妙な現象であるが、近年量子情報理論の基礎となる概念として非常に注目を浴びている。一方、伏見関数は、量子状態を相空間上で表示する道具で、これまで量子古典対応を研究するための有効な道具として使われてきた。この講演では、多体系に対して一般化された伏見関数をうまく定義すると、その広がりがエンタングルメントの強さを表すことを示す。伏見関数の広がりは動力学のカオス性と密接に関連しており、一般化された伏見関数によって量子カオスとエンタングルメントの関連が示唆される。


Title 振動子集団の動力学 − 引き込み相転移を中心に −
Lecturer 大同寛明教授(大阪府立大学工学研究科)
Date 10月1日(金)午後4時30分
Room 大阪市立大学工学部B棟4階B401会議室
Abstract 非線形振動(リミットサイクル)は熱平衡から遠い系の示すもっとも普遍的な振る舞いの一つである。それでは、このような振動をする要素(振動子)が多数集まって相互作用するとき、そこにどのような現象が見られるのであろうか。この問いは物理学のみならず、化学や生物学などの科学諸分野ならびに工学上の応用と深い関わりを持っている。この講演では、この分野の発展を講演者の視点から概観し、最近の研究についても述べる。


Title 非定常カオスの統計法則
Lecturer 相澤洋二氏(早稲田大学理工学研究科教授)
Date 7月30日(金)午後4時開始
Room 大阪市立大学工学部B棟4階B401会議室
Abstract ハミルトン力学系のカオスや間欠性カオスは一般的に非定常な挙動を示す。Lattice Vibration や Cluster Formation にも非定常性は著しい仕方で顔を出している.非定常ー定常カオス転移などに出現する非定常カオスの統計法則について議論する.


Title NMR量子コンピュータにおける最適量子制御の理論と実験
Lecturer 中原幹夫氏(近畿大理工学部教授)
Date 7月23日(金)午後4時開始
Room 大阪市立大学工学部B棟4階B401会議室
Abstract 通常,量子アルゴリズムはSU(2)ゲートとCNOTゲートの「基本量子ゲート」を用いて実装される.しかしこの方法では多大なゲート数と実行時間を必要とし,デコヒーレンスの点で不利である.そこで我々は,与えられた量子アルゴリズムを最短時間で実現するために,ユニタリー群の中で単位元と与えられた量子アルゴリズムを表すユニタリー行列を結ぶ測地線に沿って量子系が時間発展を行うよう制御パラメタを決定し,量子計算が短時間で実行できることを示した.実験では500MHz NMR装置(JEOL ECA-500) で13Cで置換されたクロロホルムを用い,Groverのデータベース検索アルゴリズムを実行した.その結果,基本ゲートに基づく従来のパルス列に比べ短い時間で実行できることを示した.またパルス数と実行時間が短いためスペクトルは従来のものに比べクリーンとなる.
参考文献 M. Nakahara, Y. Kondo, K. Hata and S. Tanimura, quant-ph/0405050


Title 外場で駆動される量子系の非断熱ダイナミックス
Lecturer 萱沼洋輔氏(大阪府大工学研究科教授)
Date 6月11日(金)午後4時30分開始
Room 大阪市立大学工学部B棟4階B401会議室
Abstract 最近、結合した半導体量子ドットやJosephson boxの単電子コヒーレントトンネリングの観測例が報告されている。これらのナノ構造を用いた量子情報処理の実現のためにも「量子系をいかに駆動するか」という観点からの理論研究が必要と考えられる。定常状態では素性の良く知られた量子系でも、時間をあらわに含む駆動外場のもとでは、思いがけない振舞いを示す。このセミナーでは、ごく簡単な2準位系(qubit)や結合量子ドットにおける駆動外場中での量子ダイナミックスに関する最近の研究についてお話する。


Title 深紫外コヒーレント光が拓くシリコン原子光学
Lecturer 熊谷寛氏(大阪市大工学研究科教授)
Date 6月8日(火)午後3時開始
Room 大阪市立大学工学部B棟4階B401会議室
Abstract 講演者は、複数の波長変換技術を駆使して、シリコン原子のレーザー冷却に必要な深 紫外コヒーレント光源を世界に先駆けて開発してきた。深紫外コヒーレント光は、シ リコン原子に対して直接的に散乱力を与えるだけでなくて、固体表面で光双極子力も 与えるエヴァネッセント波も誘起でき、シリコン原子の原子ミラー性能や、それによ るシリコン原子波の波束制御への展開も期待できる。当日は、最近の原子光学の研究 動向も踏まえて、講演する。(注:講演者は4月1日付で理化学研究所から着任され たばかりです。)


Title ポテンシャル項をもつ非線形シュレーディンガー方程式のソリトンの運動
Lecturer 坂口英継氏 九州大学総合理工学府量子プロセス理工学専攻教授
Date 5月21日(金)午後3時開始
Room 大阪市立大学工学部B棟4階B401会議室
Abstract 近年、ボーズ−アインシュタイン凝集体(BEC)の研究がさかんに行われている。原子間の相互作用を平均場的に取り扱うと、BECの運動方程式は非線形シュレディンガー方程式になる。BEC研究の分野ではこの方程式はGross-Pitaevskii方程式とも呼ばれている。磁場やレーザー光などの外場により、BECを閉じこめたり、制御することがなされている。外場の効果を取りいれると、ポテンシャル項をもつ非線形シュレディンガー方程式になる。1次元非線形シュレディンガー方程式にはソリトン解とよばれる空間的に局在した解がある。最近、BECの実験でも対応するソリトンが観測されている。外場中の非線形シュレディンガー方程式は、相互作用項を無視すると量子力学のシュレディンガー方程式となり、量子力学と古典力学の関係を再考させてくれる方程式でもある。ここでは箱型ポテンシャルおよび周期的ポテンシャル中の非線形シュレディンガー方程式の解の振る舞いを数値計算を中心に調べた結果を報告する。特に、ソリトンのトンネル効果や負の有効質量をもつギャップソリトンの振る舞いを述べる。


大阪市立大学応用物理学科主催講演会

Title 人工衛星開発の現場から:総合工学の実践
Lecturer 中村揚介氏
宇宙航空研究開発機構・総合技術研究本部(つくば)
Date 5月18日(火)午後4時30分〜午後5時30分
Room 大阪市立大学学術情報総合センター1F 文化交流室
Abstract 宇宙開発の核となる人工衛星の開発には、応用物理に限らず、電気、電子、制御、構 造、材料、熱力学、惑星科学、情報通信など工学の様々な素養が要求される。実際、宇宙開発は総合工学の実践の舞台である。H2Aロケットおよびその改良型による人工衛星の打ち上げは、最近、新たな局面に入ろうとしている。
本講演では、人工衛星開発現場の豊富な最新画像を紹介しながら、衛星の設計、解析、検証から派生するさまざまな工学的諸問題を提起する。また、日本における宇宙開発の展望とこれから開発研究事業の一翼を担おうとする若手への注文についても述べる。


Title 孤立した少数電子系の熱平衡と量子カオス
Lecturer 澤田信一氏(関西学院大学教授)
Date 4月13日(火)午後3時開始
Room 大阪市立大学工学部B-401
Abstract 孤立した少数電子系は、電子間の相互作用のみで熱平衡に達するか、また達するとしたらどのような緩和時間で達するかという問題を、量子カオスと関連づけて議論する。モデルとして原子数N=6および8のクラスターを用いる。電子の原子軌道としてガウス型波動関数を用い、すべての電子間クーロン相互作用積分(クーロン積分および交換積分)を考慮して、多電子ハミルトニアンを構築する。このハミルトニアンの数値的厳密解を求め、その結果をもとにして、系が励起状態にあるときの時間的発展を計算する。さらにその結果から、励起状態における一電子状態(Hartree-Fock近似より求まる一電子状態)の占有数の時間発展を求める。得られた結果は以下の通りである。
(1)電子間相互作用がある程度大きくなり、Hartree-Fock近似の結果の厳密解からのずれがある程度大きい場合には、励起状態は速やかに熱平衡に近づき、Fermi-Dirac分布が実現される。
(2)(1)の場合、最近接エネルギー準位間隔の分布は、Poisson分布からずれ、Wigner分布またはそれに近いものになる。


問い合わせ先:数理工学講座 寺井 章
For details, please contact to Akira Terai

大阪市立大学へのアクセス/Access to Osaka City University

2004年度特別講義


大学院物理物性系講義科目 (集中講義2単位)
「物質応用特論」(パターン形成の物理学)


講師: 甲斐昌一先生(九州大学大学院工学研究院教授)
場所: 大阪市立大学工学部 B棟B-401
日程: 12月27日(月)〜29日(水)(3日間)
    初日は午後1時開始

内容:
非平衡状態にある物質中に現れる「パターン形成の物理学」を学ぶ。非平衡熱力学の 初歩から始め、その応用として非平衡散逸構造の熱力学と非線形動力学を理解する。 それらの具体例として、生物を含め物質に現れる時空構造はどのような機構で生ま れ、それがどのような機能や役割を果たしているかを理解することを目標にする。簡 単な熱力学から非平衡とは何かを知り、そこに生まれる様々な構造の例、例えば熱対 流、液晶の電気対流、ベローゾフジャボチンスキー化学反応構造を始め生物に現れる 時間的空間的構造を示す。これらの具体的な例を背景に、引き込み現象や散逸構造形 成を導く各種のモデル、オレゴネータ、チューリングモデル、ファンデアポール方程 式、フィッツヒュー南雲方程式、ナビエストークス方程式などの物理的解釈とパター ン形成現象の理解を深めるように講義する。


2004年度学部応用物理学科、特別講義II (集中講義2単位)

講師: 大同寛明先生(大阪府立大学工学研究科)

場所:  大阪市立大学工学部
    A棟2階交流センター・セミナー室
    およびB棟4階B401会議室

日程: 10月1日(金)、2日(土)、4日(月)、5日(火)
日程: 初日は午前10時、工学部A棟2階交流センター・セミナー室にて開始

内容:「振動子集団の動力学」

自然界には自発的に時間的なリズムをしめす系が数多く見られます。このような系は通常、非常に多くの振動子が互いに結合してできており、それらの振動が同期する結果、全体として一つのリズムが生まれるのです。はるかニューギニヤの島々では、多数の蛍が木に集会し、夕暮れから夜明けまで、木全体が規則正しく点滅をくりかえすのが観察されていますが、これなどはもっとも美しい例です。これに比べると地味ですが、我々自身を含む生物はおしなべて、日々、睡眠と覚醒のサイクルをくりかえしています。また、胸に手を当ててみれば、心臓は規則正しく拍動し、胃腸は蠕動をくりかえして食物を消化しつつ運搬しています。また、実験室で様々な振動子結合系を 構成して、それらの同期現象を調べる研究も進んでいます。 
 この集中講義では、このような現象(巨視的同期現象)を理解し応用するために発展しつつある振動子集団(大自由度結合振動子系)の統計力学・動力学について、基礎から始め、最近の展開までを紹介します。


 

大学院電子情報系専攻 物理物性系講義科目 (集中講義2単位)
「応用数理特論」(カ オスの理論と非平衡統計力学)

講師: 相澤洋二先生(早稲田大学理工学研究科教授)

場所: 大阪市立大学工学部 B棟B-401

日程: 7月28日〜31日(4日間)
初日は午後1時開始

内容:

非線形系の熱力学、揺らぎ理論、散逸構造論、および巨視的ゆらぎとして発生するカ オスの理論(力学系理論、エルゴード理論)を講義する。
非線形非平衡系では、微視的ゆらぎが自律的に増幅抑制されることによって、著しい散逸構造が生み出される。時間秩序、空間秩序、機能秩序、統計的秩序などに分類される散逸構造の物理と数理を論じるとともに、最近の研究から具体的な話題を拾い出して概説する。また、本講義は最近広い分野で注目されている<複雑系研究>への方 法論的基礎を与えることも、もうひとつの目標としている。

大学院電子情報系専攻 情報通信系講義科目 (集中講義)
「特別講義II」(量子情報、量子テレポーテーション、量子コンピュータ)

講師: 中原幹夫先生(近畿大学理工学部教授)

場所:大阪市立大学工学部 B棟B-401 

日程:7月22日〜23日(2日間)
初日は午前10時開始

内容:

量子系を計算のリソースとして利用することにより,従来の古典論理にとらわれないまったく新しい情報理論,計算理論の枠組みを構築することができる.本講義では,まずこの量子情報を学ぶために必要な線形代数の補足をした後,絶対安全な暗号鍵配布,未知の量子状態を送る量子テレポーテーションなどを紹介する.さらにさまざまな量子ゲートを組み合わせて構成される量子アルゴリズムの例として,Groverのデータベース検索アルゴリズムとShorの素因数分解アルゴリズムを紹介する.最後に現実の物理系で量子アルゴリズムを実行した例としてNMR量子コンピュータを紹介する.


大学院電子情報系専攻 物理物性系講義科目 応用数理特論 (集中講義2単位)
「物質応用特論」

講師: 甲斐昌一先生(九州大学工学部)

場所: 大阪市立大学工学部 B棟B-401

日程:12月27日〜29日(3日間)

内容:

非平衡状態にある物質中に現れる「パターン形成の物理学」を学ぶ。非平衡熱力学の初歩から始め、その応用として非平衡散逸構造の熱力学と非線形動力学を理解する。それらの具体例として、生物を含め物質に現れる時空構造はどのような機構で生まれ、それがどのような機能や役割を果たしているかを理解することを目標にする。簡単な熱力学から非平衡とは何かを知り、そこに生まれる様々な構造の例、例えば熱対流、液晶の電気対流、ベローゾフジャボチンスキー化学反応構造を始め生物に現れる時間的空間的構造を示す。これらの具体的な例を背景に、引き込み現象や散逸構造形成を導く各種のモデル、オレゴネータ、チューリングモデル、ファンデアポール方程式、フィッツヒュー南雲方程式、ナビエストークス方程式などの物理的解釈とパターン形成現象の理解を深めるように講義する。

単位(区分):2単位



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