2003年度特別講義

大学院電子情報系専攻 物理物性系講義科目 応用数理特論 (集中講義)
「非線形非平衡系の動力学と統計」

講師: 藤坂博一先生(京都大学情報学研究科)

場所:
23日は工学部A棟2階 交流センター セミナー室(工学部事務のある建物です)
24日以降は田中会館 3階 会議室(杉本町駅南踏切そばの建物です)

日程:
6月23日(月) 10:00〜
6月24日(火)
6月26日(木)
6月27日(金)

内容:

I. Near Equilibrium から Far From Equilibrium へ

II. 非平衡系の基礎
2.1 物理的確率過程論
ブラウン運動と拡散,時間相関関数,スペクトル強度,
ランジュバン方程式,フォッカー-プランク方程式,
中心極限定理と大偏差統計、決定論的拡散とフラクタル拡散係数
2.2 散逸力学系
非線形振動,非線形振り子,アトラクタ,リアプノフ指数,
フロッケ指数,ポアンカレ写像
2.3 固定点と周期解の安定性

III. 周期磁場下の動的イジングモデル
3.1 周期磁場下のGinzburg-Landau方程式
3.2 対称振動の不安定性と非対称振動の発生
3.3 不安定点近傍のダイナミクス

IV. 散逸構造
4.1 熱対流系における不安定
4.2 Brusselatorにおける不安定
4.3 断熱消去
4.4 Turing不安定とSwift-Hohenberg方程式
4.5 Hopf不安定と複素Ginzburg-Landau方程式

V. 結合振動子系のダイナミクス
5.1 位相モデル
5.1.1 結合位相モデル
5.1.2 Kuramoto-Sivashinsky方程式
5.1.3 Nikolaevskii方程式
5.2 結合写像系
5.2.1 2素子系
5.2.2 空間的自由度をもつ系,結合写像モデル

VI. 発達した乱流の統計理論
6.1 Kolmogorov41理論と間欠性
6.2 間欠性の古典論
6.3 間欠性の大偏差統計理論

大学院電子情報系専攻 物理物性系講義科目 応用数理特論 (集中講義)
「物質応用特論」

講師: 甲斐昌一先生(九州大学工学部)

場所: 大阪市立大学工学部A棟2F学情センター会議室(開始時)+工学部B棟B401 会議室

日程:
12月17日 午後1時〜
12月18日
12月19日 午後6時終了

内容:
非平衡状態にある物質中に現れる「パターン形成の物理学」を学ぶ。非平衡熱力学の初歩から始め、その応用として非平衡散逸構造の熱力学と非線形動力学を理解する。それらの具体例として、生物を含め物質に現れる時空構造はどのような機構で生まれ、それがどのような機能や役割を果たしているかを理解することを目標にする。簡単な熱力学から非平衡とは何かを知り、そこに生まれる様々な構造の例、例えば熱対流、液晶の電気対流、ベローゾフジャボチンスキー化学反応構造を始め生物に現れる時間的空間的構造を示す。これらの具体的な例を背景に、引き込み現象や散逸構造形成を導く各種のモデル、オレゴネータ、チューリングモデル、ファンデアポール方程式、フィッツヒュー南雲方程式、ナビエストークス方程式などの物理的解釈とパターン形成現象の理解を深めるように講義する。

評価方法:講義中の質問に対する回答内容とレポート
単位(区分):2単位

2003年度学部応用物理学科、特別講義「アルカリ原子のボース・アインシュタイン凝縮」

講師: 中原幹夫先生(近畿大学理工学部)

場所: 工学部B棟B401号室

日程: 時間については、近日中にアナウンスします。
7月14日(月)
7月15日(火)
7月17日(木)
7月18日(金)

内容:

1. ボース・アインシュタイン凝縮 (BEC)
2. レーザー冷却と蒸発冷却
3. トラップ中のBEC
4. 超微細スピンをもつBEC
5. ベリー位相と渦の生成
6. トラップされた原子、イオンを用いた量子計算

1995年に実現したアルカリ原子のBECは、それまでの超流動4Heと比べ (1) 超微細スピンという内部自由度をもっている (2) 外場によりトラップされた系で、外場を変えることにより、その形だけでなく原子間相互作用も変化させることができる (3) 系は希薄ガスで、希薄ボースガスの近似が高精度で適用できる、などの点で大きく異なる。本講義では、これらの新しい点を強調しながら、BECの生成法、BECの基本的性質、また最近実現したベリー位相を用いた渦の生成などについて解説する。時間が許せば、量子計算や原子レーザーなどへの応用についても述べたい。