数理工学研究室での基礎知識


数理工学講座では、日々理論的な研究が行われていますが、研究遂行のためには、いくつか知っておかなければいけないことがあります。そこでしばしば質問される事柄について、このページで解説します。このページは、数理工学固有の解説となっていることを、あらかじめことわっておきます。

目次
1.インターネットの利用の仕方
2.図書について
3.文献検索、論文検索について
4.電子ジャーナル
5.数値計算を行うための基礎知識

以下、今後掲載予定

6.Unixの使い方
7.Mathmaticaの使い方
8.論文の書き方
9.発表の仕方

(文責:加藤岳生)


1.インターネットの利用の仕方

インターネットの最大の威力は情報収集能力にあります。例えば、ある研究者の最近の仕事を調べたいと思ったときには、その研究者のWebページを見つけると効率よく情報を仕入れることができます。また、あるキーワードで最近の研究や動向を調べたければ、インターネット検索をかけるとすぐに情報が手に入ります。

(代表的な検索エンジン)

Yahoo!Japan 検索エンジンだけでなく、最新ニュースへのリンクも使えます
Google 強力な検索エンジンです

ただし、これらによって得た情報は、他の文献(新聞や原著論文・出版物など)によって確認をとるべきです。インターネット上にあるすべての情報が正しいとは限りません。


2.図書について

ある分野において、まとまった量の知識を得たいときには、専門書を読むのがもっとも有効です。どの専門書を読むのがいいかは、(1) 教官や先輩に直接聞いてみる (2) 論文にしばしば引用されている、といった基準で選ぶと良いでしょう。読みたい専門書が決まったときには、まず学術情報センターのWebにいって、wwwOPACを利用して、大阪市立大学内にあるかどうかを調べてください。学術情報センターにあった場合は、自分で借りにいくといいでしょう。また、本が理学部などに置いてある場合には、教官に申し出てください。こちらでお願いして、貸し出してもらえます。もしも「工学部・応用物理学科・貸し出し中」となっていたら、数理工学講座においてある可能性が大です。数理工学の本棚を調べてみて、それでもない場合は教官に問い合わせてください。

学術情報センター・ライブラリサービス wwwOPACをクリックすれば、蔵書検索ができます

もし、大阪市立大学内にないことが分かった場合は、それほど高価な本でなければ、教官に申し出てください。注文することができます。ただし、本がくるのに数ヶ月かかります。

専門書の多くは、英語の文献です。たまに日本語に翻訳されている場合がありますが、英語の原著を読むことをお勧めします。その方がわかりやすい場合が多く、また英語に早めに親しんでおいたほうが後で原著論文(ほとんどすべて英語)を読むときにプラスになります。


3.文献調査と論文検索

修士課程において、研究テーマが定まり、オリジナルの研究を始めようとする場合には、必ずその研究が以前に行われていないかどうかをチェックすることが必要です。指導教官は重要な文献をいくつか紹介はしますが、それ以上の文献調査については面倒はみてくれません。必ず自分の責任で、研究テーマに関わる過去の文献の調査と検索とチェックをおこなってください。文献調査の第一歩は、指導教官から渡された論文の参考文献を調べることから始まります。しばしば、参考文献にのっている参考文献まで調べなければいけなくなります。また論文を理解するには、専門書や教科書など、まとまった知識をバックグラウンドとしてもっていなければいけない場合がしばしばあります。そのときは、論文だけでなく、著作物もよく勉強してください。

次に、キーワードを利用した論文検索について説明します。それには、主に二つの方法があります。

まず一つ目には、プレプリントサーバを利用する手があります。これは、まだ出版されていない論文を無料で見ることができるものです。最新の情報を仕入れるのに最適といえますが、玉石混交という話もあります。代表的なプレプリントサーバは、ロスアラモスにあるものです。分野ごとに名前がついていて、数理工学で行われている研究と関連する分野としては、cond-mat(Condensed-Matter physics, 凝縮系物理の略), nlin(nonlinear science非線形物理学), quant-ph(Quantum pPhysics, 量子力学)の三つの分野が対応するでしょう。ここには、検索エンジン(index)がついているので、キーワード検索によって、簡単に最新の論文がダウンロードできます。ダウンロードの際に、フォーマット指定のところで、other format -> PDFとすると、早くダウンロードできます。

プレプリントサーバ(京都大学のミラーサイト) indexを押すと検索ができます

二つ目の方法は、学術情報センターのCurrent Contentsを参照することです。過去7年間(たしか、、、)の論文情報のキーワード検索ができます。

学術情報センター・ライブラリサービス ここで「キャンパス内サービス」->「二次データベース」->「WebSPIRS Ver 4.3 」といき、でてきた画面で「Login to WebSPIRS」をクリックします。そのあと「Current Contents」のリストボタンをクリックしてチェックをつけたあと、「Open Selected Database」をおせば、論文検索ができるようになります。

この方法では、論文本体は手に入りません。専門雑誌の種類、巻数、ページ数を控えて、前にのべたwwwOPACを利用して、その学術雑誌が何処にあるかを調べてください。なお、最近のPhys. Rev. Lett., Rev. Mod. Phys, Phys. Rev. B, Journal of Physical Society of Japanの4誌は、応用物理学科においてあります。ありかは教官に聞いてください。


4.電子ジャーナル

大阪市立大学としてとっている雑誌については、Online journal、すなわち電子ジャーナルが利用できる場合があります。これを使えば、パソコンに直接論文をダウンロードできるので、非常に便利です。どの雑誌が、電子ジャーナルとして利用できるかは、学術情報センターのWebページを参照してください。

学術情報センター・ライブラリサービス ここで「キャンパス内サービス」->「電子ジャーナル」とすれば、電子ジャーナルとして利用できる雑誌の一覧を見ることができます。さらにここから必要な雑誌名をクリックすれば、その雑誌の電子ジャーナルを利用できます。

利用できる雑誌は流動的なのですが、とりあえず使えそうなところは、Elsevier Science社が出している雑誌(Physica, Physics Lettersなど)とNature, Scienceなどです。Elsevierの電子ジャーナルは、電子ジャーナル一覧の上の方に入り口があるので注意してください。

もう一つ特筆すべきことは、もうしばらくすると、Physical Review BとPhysical Review Lettersの二つが電子ジャーナルとして利用できるかもしれないことです。重要な文献のほとんどはここに集中しているので、これが電子ジャーナル化されるととても便利になります。電子ジャーナル化されたときには、皆さんにお知らせするので、是非利用してみてください。


5.数値計算を行うための基礎知識

「数値計算をしてくださいしてください」と急にいわれても、どうすれば数値計算ができるようになるか、路頭に迷うことでしょう。数値計算が行えるようになるまでには、いくつかの準備が必要です。それをここで簡単に解説します。

現在数理工学で行われている計算手法は、Fortranによる計算Mathmaticaによる計算の2種類です。このほかに、FortranのかわりにCやC++を使う、あるいはMathmaticaの代わりにReduceを使うという選択もありますが、やっている人がいないので、これらを使うときは自力で習得することを覚悟をしてください。

Fortranとは、プログラミング言語の一つで、特徴は高速な計算が行えること、固有値計算などのパッケージが充実していること、が特徴です。時間のかかる数値計算を行いたいときには、Fortranを利用してください。一方、Mathmaticaは、数式をそのまま扱えること、グラフが簡単にかけること、特殊関数が充実していることが特徴です。解析計算のチェックや特殊関数を多用する計算に向いています。また数値計算でも、簡単な(偏)微分方程式を解く程度ならMathmaticaの方が便利です。

Mathmaticaは、共有のWindowsパソコンにインストールされています。利用するには、Windowsのアカウント(利用許可)が必要になりますので、教官もしくはパソコン管理者に申し出て、アカウントを取得してください。利用方法は、周りのひとにきくなり、あとで述べるMathmaticaのページをみたりしてください。また日本語マニュアルも置いてあります。置き場所については、教官に聞いてください。

問題はFortranの利用の仕方です。こちらは少し面倒です。

Fortranの利用の仕方には、二つの選択肢があります。一つはWindows上でFortranを利用する方法であり、もう一つはUnix上でFortranを利用する方法です。

残念ながら、この二つにの選択肢のうちのどちらが良いかは、教官によって意見がわかれています。(ちなみに私はUnix上でFortranを動かしたい人間です。)

もしWindows上でFortranを利用するときには、利用方法について、先輩や教官に相談してください。多くの人がこの方法をつかっているので、割とすぐにプログラムを組むことができるでしょう。

もしUnix上でFortranを利用したいときには、いくつかの準備が必要です。まず、どのマシンでFortranを実行させるか、を決めます。現在主につかわれているマシン名は、mpです。mp1, mp2というマシンもありますが、2002年度に構成変えをする予定です。もう一つ、クラスター計算機aionがありますが、これは重い計算をする予定の人だけに使ってもらいます。

使うマシンを決めたら、そのアカウントをもらわないといけません。教官に申し出てください。

次に、自分の使っている端末から、計算を行いたいマシンへの接続の仕方を、先輩に教わってください。2002年度では、M1の木村が一番詳しい人間となっています。専用のソフトをインストールして使います。

次に、emacsという、プログラムを書く際に使うEditor(ワープロみたいなもの)の使い方を習得してください。これも、2002年度では、M1の木村が一番詳しい人間となっています。

最後に、簡単なプログラムを書いてみて、実行テストをしてみてください。ここで問題があったら、教官に申し出てください。ここでは役に立つUnixコマンドたちのチュートリアルが役に立つでしょう


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